専門学校卒としての進路の選び方
専門学校に進学した人の場合、大学と異なり就職先として選ぶ職場の範囲はかなり限られてきます。
というのもそもそも専門学校という場所が就職時にすぐに役立つ技能を身につけるために通う場所であるため、そこで得たスキルをそのまま生かせる仕事を多く希望することが多くなります。
大卒者の新卒の就職率はここ数年低迷をしているものの、専門学校の就職率は依然として高い数値が維持されています。
数字そのものをそのまま信用することはできませんが、それでも大学課程と比較して専門学校卒の人材の就職が有利になっているということは確実であると言えます。
専門学校を卒業した人の就職先の特徴となっているのは、大企業よりも中小企業に多いということであり医療や福祉など専門的な資格がないと就業することができない職種に多く勤務しているというところも多く見られています。
大企業の場合、採用をするときには依然として学歴による篩分けをしているということが暗黙の了解となっているため、優れた職能がある専門学校生であってもなかなか最終選考まで残るということはできにくくなっています。
ですが仮に大企業に採用をされたからといってその先の人生が必ず安寧なまま過ぎるという保証も現在はありませんので、専門学校で自分自身に手に職をつけそこから自分なりの進路を切り開いていくことができるというのが専門学校というところの強みになっています。
専門学校を狙うブラック企業
専門学校生の就職状況において気をつけたいのがブラック企業の存在です。
世間的には学歴が高い人ほど有名な企業に就職するという常識がまかり通っていることもあり、大卒よりも就職市場で弱い立場に置かれてしまう専門学校生を狙って求人をかけてくるブラック企業がいくつもあります。
質が悪いのは専門学校自体がそうした就業環境の劣悪なブラック企業と提携している場合であり、卒業後の就職先がなかなか決まらない学生に対してそうしたブラック企業への就業を進めるといった自体も多く報告をされています。
確かに卒業後すぐに就職先がないということになると焦りもありますから、どんな企業でも就職さえできればそれで満足をするべきとばかりに勧められるままに就職先を決めてしまうという例もあるようです。
ですが専門学校という場所はもともと企業という大樹によらなくても自分なりに仕事をしていくことができるという職能を得るために通うところであるということを考えると、就職先がないからと焦ってブラック企業に勤務をするということは大変に残念な選択ということになってしまいます。
そうしたブラック企業に就職するということを避けるためには、まず専門学校での課程を経ているときから自分の能力をきちんと把握し、それを伸ばしていけるための行動をとっていくべきといえます。
将来を考えてキャリアアップをする
美容師や理容師、翻訳や通訳など技能系の職種の場合にはいくら本気で専門学校で学習をしてもすぐに高給が期待できる仕事ができるというわけではありません。
技能系職種は特定の資格がなければ就業できないというものも多くありますが、かといって資格があればすぐに高給の得られる仕事が用意されているわけではないのです。
ですので最初の勤務先から大企業のように恵まれた給与のある仕事を希望するのではなく、長期的にスキルが伸ばせる仕事ということで選んでいくのがおすすめの方法となってきます。
専門学校での課程修了はゴールではなくスタートであると考え、そこから自分なりのキャリアを伸ばせる進路を考えていきましょう。